ホントはね、とっても楽しみな帰省のはずだったの。
だって、『こまちゃん』に会えると思っていたから。
朝、出勤前のだーさんは実家に帰る事に浮かれてる私を見て
『やっと、こまに会えるじゃん。いいなぁ。。』なんて言っていた。
こまちゃんは、実家の周辺に捨てられた野良猫。
お隣で飼っている猫のチコの『コ』の字と、実家のチマコの『マ』をとって元飼い主のお隣の子供が名付けた『こま』。
野良猫って言うか、首輪をしたまま捨てられた赤茶のとら猫。
きっと飼い猫だったんだろうな。だって、とっても人懐っこかったから。
チコを飼って居るお隣さんが外猫でこまを飼うといって、避妊も何もしないまま家には入れずに外に飼っていたんだけど。。
私も2回くらいお隣の玄関前で寝ているこまを見た事があった。
(何で、一匹家で飼っているのに、こまの事も家の中に入れてくれなかったんだろうか。。避妊もせずに。。)

この写真は今年3月、お隣の玄関前で暮らしていたこま。
盛りの季節がきて、近所からたくさん苦情が来たそうだ。
中には『猫を保健所に持っていくぞ』なんて言い出すおばさん出てきたりして。
そして、お隣さんの家猫チコと外猫こまの面倒を見てくれていた女子大生の子が、一人暮らしをする為に家を出てしまった。
そしたら、お隣の奥さんはこまを持て余してしまって、やっぱり飼えないと言い出した!!
近所で話し合って、里親を募集していたんだけど結局見つからず、家の母がこまを引き取り、実家で飼う事になったのだ。
血液検査をし先月の末に避妊手術を終え退院し、やっと晴れてうちの子になった。
こまがうちの子になったのが5月31日。
実家に帰るのが待ちどうしくて仕方なかった。
何度も『こまどぉ?』なんて電話をしていた。
そして先週金曜日やっと帰ることが決まり、母にこれから帰ると電話をし、例によって何気なく『こま元気?』と聞くと。。母がいきなり涙声になった。
『実はねずっと言えなかったんだけど、こまちゃん、6月の3日に死んじゃったんだよ。』っと言って、電話口で突然母が泣き出した。
一瞬、3日っていつ??今日は何日??って頭の中が混乱しちゃって、私はまったく言葉がでなくて。。
こまが死んだのは、2週間近くも前のことだった。
母は、『あこに知らせると、泣いて混乱しちゃって(今は家の事があるのに)絶対に帰ってきちゃうし、(母自身)ショックが大きくて落ち着くまで話せなかった。』
と。。。
私は涙がこらえられずに思わず母に、『だから室内飼いしてって言ったじゃない!!何で外出したのよ!!』と言ってしまってすぐ後悔した。
私はママのコト責められない。だって私は、ただ見ていただけだもん。
色々口では言っていたけど、実際にこまを何とかしなくちゃって色々動いてくれたのはママ。
ママは、一生懸命やってくれていた。
お隣さんがこまを外飼いしていた時も、お隣の奥さんに避妊手術のこと勧めたり、こまの寝床用意したり。。。
実家で迎える事が決まった後も、こまの避妊手術のときも、入院している一週間こまの顔を見に行ったり、先生に連絡して様子を聞いたり、チマ子を一生懸命説得したり。。
こまは捨てられてからずっと、お家の中で生活した事がない猫だもん。
家の中に入れても、すき見て逃げ出してしまったらしい。。
そして、他の猫に追いかけられたりでもしたんだろうか。。
実家はわりかし住宅街の中にあるのに、車道の方まで行ってしまって車に轢かれてしまったのだ。。。
うちの子になってわずか4日間。。
ママは、自分をすっごくすっごく責めていた。
死んじゃうのが分かっていたら痛い手術なんて受けさせなかったのに。とか、
何で目を離しちゃったんだろうかとか。。
もっとこまのために出来る事があったんじゃないかとか。。
ママのこと、誰も責められないよ。
こまが車に轢かれた直後、近所の人が見つけてすぐママに知らせてくれたそうだ。
ママがこまのぐったりした身体を抱き上げたとき、こまはまだ暖かかったそうだ。
それから静かに冷たくなっていったって。。。
最後は一人じゃなかったんだね。。。それを聞いただけでも救われた。。
私も色々考えた。
こまを車で轢いた人間ももちろん許せない。。。
でも、お隣さんがこまを迎えた時、無責任に外飼いなんてしなかったらとか、家の中でチコと一緒に飼ってくれて居たらとか。。何で途中でこまを手放したの?とか。。
でもそれを言ったところで、こまはもう戻っては来ない。
でも一番悪いのは、人に飼いならされた猫『こま』を捨てていった人。
捨てた人間が、こまの生き方の歯車を狂わせたんだ。
こまは、人間の勝手な都合で捨てられて、ずっとお外で飼われていて、モノのように飼い主が変わって、最後にたどり着いた我が家ではゆっくり過ごすこともなく死んじゃったんだ。。
人間に翻弄されてしまった小さな命。
なんてことだろう。
こまの一生はなんだったんだろう。。。
ただただ悲しくて仕方がない。

こまが付ける事が出来なかった首輪。
そこには確かにあなたの『こま』と言う名前と、あなたの帰る場所が書いてあるよ。
忘れないでね。こまは、ちゃんと私たちの家族だったんだよ。。
こま、もう痛くないよね。もう苦しくないよね。
ずっと一人ぼっちで寂しかったね。。。ごめんね。
今いる場所に、『ちーた』と『チミ』と『タブチ』はいるかい?
私たちが行くまで、みんなで楽しく遊んでいてね。。。













